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Tee break

浅沼晋太郎の 無駄なTee考はやめて出て着なさい

第三回「弱点のままにしておくべからず」

2007年06月19日

深夜の通販番組を観れば、紹介されるほとんどがダイエットや美容に関する商品であることに気付くだろう。いかに多くの人間が、なんらかのコンプレックスを抱えているかが分かる。人間だけではない。完全無敵と信じられ、皆の期待を一身に背負うヒーローですら「他人とは違う外見・強大な力を持つことで周囲から奇異の目で見られる」など多くのコンプレックスを抱えている。特にアメリカン・ヒーローの苦悩は凄い。暇がありゃあパーティーパーティー言ってる国が生みだしたとは思えない、マスクの下に隠された影が魅力だ。時として、己の運命や街の治安より、どうひいき目に見てもかわいかないヒロインに冷たくされたことを悩む小物もいるが、それはそれで親近感が湧き、魅力的だ。ヒロインまで庶民的でなくてもと思うが、そこん所はどうかね、スパイディ。

「苦悩」という弱点を「影がある」という魅力に、「小物である」という弱点を「親近感がある」という魅力に変換する。これは、弱点を武器にしていると言えるだろう。敬愛するタレントが「不細工やデブには『いい不細工・デブ』と『悪い不細工・デブ』がいる」と言っていた。「本来ならば欠点とされる部分を、自分自身はのみならず、周りにいじらせることが出来れば、それは立派な武器になる。周りが気遣うような状況のままでは、せっかく武器になりえる個性も、ただの弱点になる」と。まぁだからと言って、頭の上半分だけにマスクを乗せた上司に「それは武器です!」などと言えば、ハローワークでこの世のせちがらさと戦うことになるので、状況を読む必要性はある。

今流行のプチ整形、サプリやマシーンで弱点を消すもよし、強い精神力やポジティブ思考で弱点を武器に変えるもよし。何にせよ、弱点を抱えたまま生きていくには、世の中は険し過ぎる。そこで今回はこれ。ロボットと超人の間の「ロボ超人」であることを苦悩する男。後になれば彼以上にメカな風体をした超人ばかり現れ、読者には彼の苦悩がうやむやになった訳だが、初期の彼は人の愛を理解出来ず、30分しか戦えない、クールな男だった。こんなコンプレックスの固まりの彼は、恐ろしく強くセクシーで、人気投票でいつも一位だったのだ。

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浅沼晋太郎浅沼晋太郎(あさぬま・しんたろう)

舞台、テレビ・映画、ラジオなどのシナリオライター、演出家。
俳優・声優としても活躍中。2007年、アミューズメントユニット「bpm」を結成。

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