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クリエイターズトーク

Shu-Thang Grafix

2007年05月15日

Shu-Thang_Grafix『R25』の人気連載「スマートモテリーマン講座」や『BRUTUS』など、多数の雑誌で連載を持つ人気イラストレーターのShu-Thang Grafixさん。独特な髪型や1コマ漫画のようなおもしろいシチュエーションの作品を、スマート&モテリーマンなタッチで描く。そんな作風で大人気のShu-Thang Grafixさんに、子供時代の意外な素顔から今後の野望、そしてお気に入りのコレクティブアイテムまで、詳しく聞いちゃいました!

そんなわけでございまして、さっそくですが、Shuさんはやっぱり子供の頃から絵を描くことが好きだったんですか?

「そうですね。実は、うちの父親が絵を描くのが好きで、『鉛筆はここのコレがいいんだぞ』とか、うんちくを言いながら買ってきてくれるような人だったんですよ。だから、子供の頃からわりと道具はそろえてもらってて、チラシの裏とかじゃなく、きちんと画用紙に描かせてもらってましたね」

その頃は、どんな絵を描いてたんですか?

「僕、漫画とかファミコンは父親に禁止されてたので、全然触れてこなかったんですよ。だから、子供の頃みんなが描いていたような漫画のキャラって、1度も模写したことなくて。とにかく、車ばっかり描いてましたね。しかも、ドアとか部品とか、一部分だけをひたすら描いてるようなコでした(笑)。小学校の写生大会で、学校に消防車が来たことがあったんですけど、その時も、消防士が乗り込むフロントの部分だけをずっと描いてましたね〜。先生からは、『もっと全体を見ましょう』とか言われたんだけど、『ここが一番かっこいいんだよ! 俺が一番、この消防車のよさをわかってるんだ!』って思ってました。そんなめんどくさい子供だったんで、まぁあの、必然的に友達もあんまりいなかったんですけど(笑)」

マニアックな小学生だったんですね。

「そうそう。で、中学に入ってからは学生服の中の構造を描くことに目覚めまして(笑)。なんか、学生服のカタログに出てくるようなイラストが好きだったんですよ。図解みたいな。それを真似して、さらに透視図にしてました」

す、すごすぎる! そんな少年は、どんな高校生になったんですか!?

「高校くらいからは、ヒップホップとかブラックミュージックを聞き始めたんですよ。それで、『バスケットシューズかっこいい! アレを手に入れねば……バスケ部!』みたいな感じでバスケ部に入りました。モテるって聞いてたし。でも僕ね、運動神経がまったくないんですよ。『お前の走り方ってなんか変じゃね!?』って言われちゃうような人で…。だから、バスケットシューズの絵を縫い目まできっちり描いたりしながら、高3くらいまではなんとか続けたんですけど、結局、つらいな〜と思って辞めました。その後、初めてスラムダンクを読んで『バスケっておもしろい!』って気づきましたけどね(笑)。だから、退部してからやっと、先輩が言ってた『その髪型、三井の真似!?』って言葉の意味がわかった、みたいな。当時は『どこの三井さんですか?』って感じでしたから(笑)」

遅すぎますよ!! で、残念ながらバスケ人生は終わり、絵の道に進んだ、と。

「そうですね〜。大学に入って、兄と僕の共通の友達がバイトしてるデザイン事務所に遊びに行くことが増えたんですよ。そこで、簡単なレイアウトとか写真の切り抜き、たまに挿絵も描かせてもらったりしてました。この時描いてた絵が、今でも基本になってると思います」

じゃあ、モテリーマンのような作風はこの頃から?

「ちょっと前くらいからですね。この頃、飛行機の避難経路とか、救命胴衣のつけ方とか説明図みたいな絵をスキャンして、それに全然関係ない文字をのっけて楽しんでたんですよ。例えば、料理の手順が載ってる本から、3、4カットくらい写真をスキャンして『1日4食』っていう英語の表記をのっけてみたり。カッコ良く作って、Tシャツにもしてましたね。そうこうしてるうちに『あんまりいいカットが集まんないな〜。だったら、自分で描いちゃった方がいいな』って」

なるほど〜。Shuさんの絵って、ポーズも髪型も雰囲気も独特だと思うんですが、あの世界観もこの頃すでに生まれてた?

「基本は、頭の片隅に残ってる雰囲気を描きたいっていう思いがあるんですよ。ロサンゼルスのホームセンターの看板に描いてありそうな変なオジサンのキャラとか。ロス、行ったこと無いですけどね。どっかで見たことあるな〜っていう。それに、僕は発想自体が説明図からきてるので、イラストは文章や状況を説明するものっていう考え方なんですよね。だから、ある程度、自由が制限された状態だと、逆に『ふざけて遊んじゃおう』って思えるんです。モテリーマンはまさにそれですよ。モテるためのいろんな技の説明図という制限の中で、どんな人に説明させたらおもしろいかって考えたとき、『こういう人っているんじゃないの?』っていうギリギリのラインの変わった人を描こうと思ったんです。でも、本人はいたって真面目で、だからこそおもしろくなっちゃうっていう。その危うさが好きなんですよね。僕、お笑い芸人も一歩間違ったらネガティブになっちゃうようなことを笑いにつなげる人が好きなんですよ。伊集院光さんとか」

あ〜、伊集院さんいいですよね。……で、一応このインタビュー、クリエイターさんに「コレクティブアイテム」を聞くっていう裏テーマがあるんですけど。

「う〜ん、あまりモノを集めたりはしないのですが……。あ、全部ではないんですが、伊集院さんのラジオ番組、『深夜の馬鹿力(外部リンク)』はほぼ全部MP3にしてパソコンに入ってはいますけどね。600回分くらい。」

スゲーー!! そういうShuさんの世界観がコレクティブストアでTシャツに生かせたらおもしろそうです!

「今回、Tシャツデザインのお話をいただいて、すごくうれしかったんですよ。僕もずっとやりたいと思っていたことだったので。今は、コレクティブストアの特性を生かして、いろんな人の顔をものすごい数描いて、自分に似てるものを選んでもらうっていうことをやりたいな〜と思ってます。で、僕のTシャツをありえない人が着てるって場面に遭遇したら最高ですね。『あれ!? 今、廃品回収のトラックに乗ってたおじさん、僕のTシャツ着てた!』『中華料理屋に行ったら、なぜかおばちゃんが着てる!……あの人もコレクティブストア見てるの!?』みたいな(笑)」

Shu-Thang_Grafix_profile.gifShu-Thang Grafix(シュウ・サン グラフィックス)(外部リンク)

1976年東京生まれ。東京造形大学卒。首都圏で配布されているフリーペーパー『R25』で連載中の「スマートモテリーマン講座」や『BRUTUS』『GQ』『POPEYE』など、数々の雑誌や書籍で活躍中の人気イラストレーター。広告やロゴなども手がけている。 学生時代から、Tシャツのデザインには興味があり、アイロンプリントでオリジナルのTシャツを作っていた経験があるそう。

編集:有限会社shortcut8(外部リンク)
インタビュアー:篠本悟和(Short cut8)

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